Geminiを活用した教育DXと業務マニュアル作成事例
1.はじめに:シェア約8割のリサーチBPOを支える「正確性」の裏側
当社は、データの回収・集計・レポート作成を通じてお客さまの意思決定を支援する、「マーケティングリサーチBPO」を展開しています。現在、日本のマーケティングリサーチ領域において約8割のシェアを占めています。
作業に求められるのは、「徹底的な正確性」と「高度なオペレーションスキル」です。当社ではこの厳しい要求に応えられる豊富な経験を持つメンバーが対応していますが、真の強みはその人材力だけに依存しない「品質を継続的に改善する仕組み」にあります。
お客さまの仕様変更や複雑なルール更新に速やかに対応し、現場全体のスキルレベルを高い水準で標準化する。そのために一部の現場リーダー層が中心となって構築した、生成AI(Gemini)を組み込んだ独自の「教育インフラ内製化フロー」をご紹介します。
2.品質を標準化する「教育インフラ内製化」3つのステップ
日々現場で発生するルール変更やノウハウを、現場のメンバーが迷わず実践できるレベルにまで落とし込むため、私たちはGeminiを活用した以下の3ステップのワークフローを確立しています。
ステップ1:Geminiとの壁打ちによる「業務手順の構造化」
複雑な作業手順や研修内容の骨子をまとめる際、まずはGeminiを壁打ちの相手役として活用します。現場のリーダーが持つノウハウや課題感をテキストで投げかけ、AIと対話を重ねることで、整理されていなかった業務の注意点や論理構成を、短時間で綺麗な「構造」へとブラッシュアップします。
ステップ2:コード生成からGoogle サイトへの反映
構造化した業務マニュアルの原稿を、今度はGeminiを使って「1つのHTMLファイル」として出力させます。
この際、「シャドウや枠線を使った横長のスライド風デザインにすること」「情報・注意などの補足ボックスを色分けして視覚的に見やすくすること」といった独自のプロンプト(指示文)を適用しています。これにより、デザイン知識のないメンバーでも、視認性の高い視認性の高いデザイン(HTMLコード)を短時間で生成できます。
作成したHTMLをGoogleサイトへ掲載するだけで、ブラウザからいつでも閲覧・検索できるマニュアルとして公開できます。従来はレイアウト調整や装飾に時間を要していた教材も、短時間で完成・更新できるようになりました。
▼本記事の内容をHTML化し、Googleサイトに埋め込んだレイアウトイメージ

※実際の業務マニュアルは機密情報を含むため、本稿では本記事の原稿をサンプルテキストとして変換・掲載しています。
ステップ3: 専用カスタムAI「Gem」の構築による自己解決環境の整備
作成した社内Web版マニュアルをGem※にナレッジとして登録し、プロジェクト専用のAIアシスタントを構築しています。
これにより、現場のメンバーが実務中に「このイレギュラーデータの処理方法はどうするんだっけ?」と疑問を持った際、Gemに質問すればいつでも正確なルールを自己解決できる環境が整いました。ベテラン社員への確認待ちによるタイムロスや、メンバー間の認識のズレを大幅に削減しました。
※Gem…目的や用途に合わせて指示や役割を設定し、カスタマイズできるオリジナルGeminiのこと
3.Geminiを活用した教育DXの効果
このAIを活用した仕組みにより、従来は数日かかっていた業務マニュアル作成・更新のプロセスが、わずか数時間へと劇的に短縮されました。
しかし、この取り組みの本質は単なる時短(コスト削減)ではありません。教材作成という事務作業から解放されたことで、社内の熟練スタッフは以下のような「人にしかできない高度な品質管理業務」にリソースを集中できるようになりました。
・変化する作業ルールの更なる精査とリスク予見
・メンバーの習熟度に合わせた手厚い個別指導・教育の強化
・お客さまのニーズを先取りした作業プロセスの改善提案
自動化できる仕組みはAIによって圧倒的なスピードで整え、担保すべきデータの「正確性」には人の手で徹底的に磨きをかける。当社はこれからも、テクノロジーの強みと人の高度なスキルを掛け合わせた次世代のマーケティングリサーチを支援するビジネス拡張ソリューションで、お客さまの確かなデータ活用を足元から強固に支えてまいります。
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