「もう一人で抱え込まない」 経営者が事業成長に集中できた、ある新規事業支援会社のバックオフィスBPO活用術

コンサルティング業界E社

オフィスで、男性がうつむく女性の肩に手を置き、励ましている様子

「事業の成長に全力を注ぎ、朝から晩まで駆け回る日々。しかし、いつしかバックオフィス業務が膨れ上がり、経営者として集中すべき領域が肥大化する一方…」

これは、主に新規事業支援を手がけるある企業の代表者さまが、当時感じていた率直な思いです。本来、経営戦略や事業拡大に全力を注ぐべきはずが、経理、人事、法務、総務といったバックオフィス業務の負担が増大し、代表者さまご自身が多岐にわたる業務を兼務せざるを得ない状況でした。時間もエネルギーも分散し、本来のコア業務への集中が困難になっていたのです。

「このままだと、いつか限界が来るかもしれない…。」

そんな不安を抱えていた代表者さまは、この課題を解決し、業務効率化経営リソースの最適化を実現するため、フォリウムのBPOサービスにご興味をお持ちになりました。

【ビフォー】「休む暇もない…」経営者を悩ませたバックオフィス業務の波

「バックオフィス業務を担っていた方が退職し、後任の採用もすぐには難しく、私が引き継ぐしかない状況でした。」

代表者さまは、請求書の発行や給与計算の準備、会計士・社労士とのやり取りなど、多岐にわたるノンコア業務に追われる日々を過ごすことになりました。

「本当に休む暇もないほどでした。本来集中すべき経営戦略や新規事業の推進に手が回らず、このままでは会社の成長に影響が生じかねないという危機感がありました。」

こうした状況を打開するため、同社はバックオフィス業務の外部委託(BPO)を本格的に検討し始めました。目標は明確です。約2ヶ月という短期間でのスムーズな業務引き継ぎを完了させ、代表者さまが本来の事業推進に専念できる体制を構築すること。最初は、当社のホームページを経由してご相談いただきました。

【解決への道筋】業務設計力と柔軟な対応で信頼を構築

フォリウムは、まずクライアント企業さまの業務内容を綿密に把握することから着手しました。

1. 業務の「見える化」と標準化を推進
提供いただいた業務一覧に基づき、全ての業務内容をオンラインで詳細にヒアリングしました。お客さまの状況に合わせて、フォリウムが業務の可視化・標準化を支援し、業務手順書を作成しました。これにより、業務の「見える化」が進み、引き継ぎがスムーズになりました。

2. 柔軟な対応と連携体制の強化で業務効率化を推進
業務はおおむね計画通りに進行しました。一部スケジュール調整が発生した場面でも、状況に応じた柔軟な対応により、滞りなく業務移管を進行しました。
導入当初は、お客さまとの連携をさらに密にするため、以下の対策を行ったことで、より強固な関係性を築くことができました。

● 窓口の一本化:
フォリウムでは、バックオフィス業務の窓口を一本化し、クライアント企業様の各部署とスムーズに連絡できるようにしました。

● 共有ドライブの活用:
情報共有の遅れや請求書関連の不備解消のため、共有ドライブを設け、そこにすべての情報を格納する仕組みを構築しました。

● 定期的な連絡と事前周知:
締め処理を期日どおりに完了するため、事前周知や定期的な連絡、リマインドを徹底しました。

3. 専門性の高い業務への確実な対応
会計処理や税法に関する専門的な業務は、クライアント企業さまが契約されている会計士や税理士とフォリウムが直接連携することで対応可能となりました。特に専門性が求められる契約書の取り扱いにおいては、フォリウムの対応範囲を明確化し、必要に応じてクライアント企業さまとの連携を密にすることで、スムーズな処理が実現できました。法改正(例:インボイス制度)への対応も、外部の専門家と連携しながら適切に行われました。

4. お客さまに合わせた最適な運用で『見えない安心』を
特別なITツールを導入することなく、フォリウム側で作成した年間スケジュール表などの仕組みを活用し、対応漏れを防ぐ管理を徹底しています。こうした「目に見えにくい細やかな管理」こそが、お客さまに「見えない安心」をお届けする基盤となっています。お客さまの業務管理体制のさらなる強化のため、受注管理表や経費管理についても、フォリウム側で運用ルールを策定・管理することで、業務の標準化と安定運用に貢献しています。
フォリウムではクラウド会計ソフトを活用していますが、お客さまの状況に合わせて、現状の運用を尊重しつつ最適な方法で業務を遂行しています。

【アフター】「事業成長への貢献」と「安心感」を実感

BPO導入から約2年が経過し、クライアント企業さまでは以下のような大きな変化と成果が生まれています。

1. 経営者が本来の役割に集中できる環境の実現
最も顕著な成果は、代表者さまがバックオフィス業務から解放され、経営戦略や新規事業の推進といった本来のコア業務に集中できるようになったことです。これにより、事業成長のための戦略立案や新規事業の開発・推進に、より多くの時間とエネルギーを注ぐことが可能になりました。

2. バックオフィス業務の安定稼働と品質向上
給与計算の事前準備から、会計士や社労士といった専門家との連携まで、何ら不具合なくスムーズに進行しています。フォリウムの専門チームによる一貫した対応により、「業務の質が高く、安心感がある」「一度伝えたことは理解して動いてくれるため手間が減った」といった声が上がるなど、クライアント企業さまの負担軽減と業務効率化に直結する成果が生まれています。

3. 企業委託による揺るぎない安心感
個人への業務委託から当社への依頼に切り替えたことで、クライアント企業さまは「たとえ体制や環境に変化が生じても、フォリウム内で対応を引き継ぎ、サービスを継続してくれる」という揺るぎない安心感を得られるようになりました。組織としての対応力が、安定的な業務運営を支えています。

4. 事業成長への貢献
BPOによるバックオフィス体制の強化は、クライアント企業さまの事業成長にも貢献しています。実際に、博覧会への出展協賛や、関連会社との新規事業立ち上げなど、活発な事業展開が見られるようになりました。経営者がコア業務に集中できるようになった結果、新たな事業機会の創出や拡大につながったと言えるでしょう。

お客さまの声に耳を傾ける「VOC(ボイスオブカスタマー)」活動

フォリウムでは、お客さまにより質の高いサービスを提供し続けるため、半期に一度、VOC(ボイスオブカスタマー/顧客満足度調査)を継続的に実施しています。お客さまからいただく率直なご意見やご要望に真摯に耳を傾け、それらをサービス改善や品質向上に活かすことで、お客さまとの信頼関係を一層深めています。この取り組みは、今回のクライアント企業さまからの継続的なご満足の声にも繋がり、安定したサービス提供の基盤となっています。

まとめ:中小企業こそBPOでバックオフィスを強化し、未来を拓く

今回の事例は、まさに中小企業BPOを活用することで、人手不足やノンコア業務の負担といった課題を解決し、経営者や社員が本来の事業推進に集中できる環境を構築できることを明確に示しています。
フォリウムは、お客さま一社一社の状況を丁寧にヒアリングし、『人でしか生み出せない価値』を大切にしながら、課題解決に最適なBPOサービスをご提案しています。単なる業務代行に留まらず、お客さまの経営リソース最適化を強力にサポートすることで、お客さまの生産性向上事業成長を加速させる、戦略的価値のあるサービスです。
バックオフィス業務の効率化や品質向上、そして経営リソースの最適化をお考えの企業さまは、ぜひ一度フォリウムにご相談ください。私たちはお客さまの頼れるパートナーとして、皆さまの未来の成長・拡大を共に拓いてまいります。

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